あなたの“大河ドラマ愛”の深さを、「大河ドラマ検定」で確かめてみませんか?

「大河ドラマ検定」

今年5月29日(日)、まったく新しい「検定」がスタートします。その名も「大河ドラマ検定」、当社が初めて挑戦する趣味検定事業です。企画の発端からイメージを固め、どんな検定にするのか形作っていく……、初めてづくしの苦労を経験中の西川プロデューサーが、舞台裏を語ります。


私たちらしい「検定」事業ができないだろうか?

思い返せば2015年の初頭、私たちはとある新しい検定試験の事業化を検討していました。その議論の中でふと、誰ともなく言い出したのが、「私たちNEPがやるのであれば、知名度があって人気も歴史のあるNHKの看板番組をモチーフに検定ができないだろうか?」というアイデアです。
NHKの看板番組だったら『大河』『朝ドラ』、特に「大河ドラマ」は今年の『真田丸』で55作品目というボリュームもさることながら、日本の歴史や偉人、それぞれの地域の時代、人物、場所という三次元的な広がりと奥深さを持つ、魅力的なモチーフだと感じていました。

その日から初めての検定作りがスタートしました。
まずは、プロジェクトチームの結成です。検定を行うためには問題作りはもちろんですが、受験者の募集や試験会場の手配も必要ですし、受験勉強のための「教材」も必要とあって、私たちのノウハウだけではうまくいきそうもありません。そこで、「NHKグループで協力してやりませんか」と呼びかけ、問題作りや問題集はNHK出版が、受験に役立つ講座の開催はNHK文化センターが引き受けてくれました。受験者の募集や会場手配などの事務局業務は、こうした趣味検定の最大手・日本出版販売にお願いすることになりました。
このチームで、「大河ドラマ検定」をどんな検定にするのか? をイチから検討していきます。
検定のコンセプト、受験者のターゲット、問題の内容などなど、受験したくなる魅力的な検定作りの議論を重ねます。
コンセプトは、あくまで「大河ドラマ」にこだわった検定にしようと考えました。大河ドラマは、歴史の背景を踏まえつつも、ドラマとしての魅力にあふれています。同じ題材や人物でもドラマによって異なる描かれ方、そうしたものにも注目しながら、大河ドラマを隅から隅まで楽しんでいただけるものにしようというねらいです。

どんな方が受験してくれるのだろうか?
毎年かかさずに見ている大河ドラマファンはどれくらいいるのでしょうか。大河ドラマファンの年齢層などから、受験してくれる人はどんな人たちなのか、イメージを固めていきます。
そうした人たちは、大河ドラマのどんなところに関心を持っているのでしょうか? 題材、原作、脚本、登場人物、歴史上の人物を演じる役者、音楽、ゆかりの地……、問題のネタは、果てしなくたくさんありそうです。
「受験したい」「合格したい」と思ってもらえるような仕組みづくりも必要です。「大河ドラマ検定」は、いわゆる資格試験ではなく、“趣味検定”です。合格者が「飲み屋で自慢」する以外に何かメリットを感じてくれるプレゼントを用意して、一人でも多くの人に受験してもらいたい……。
決めなければいけないことは尽きません。

こうしたことのひとつに、「大河ドラマ検定」の“ロゴマーク”作りがありました。検定の“顔”となるロゴマークは、イメージ作りや検定のPRに欠かせません。
このロゴマーク作り、意外に大変でした。大河ドラマをよくご覧になる方々の好んでくれそうな重厚感のあるものを作りたい。そのために、54作ある過去の作品のタイトル映像すべてを見直しました。日本の伝統的な文様や色彩もリサーチし、観世水や竜田川などの流水文様をモチーフにしようと決めました。タイトル文字は、ドラマの題字を担当した作家に是非ともお願いしたかったのですが、予算が……。
で、誕生したのが、このロゴとイメージビジュアルです。今、町の本屋さんに置いてもらっているポスターやチラシで、このイメージをご覧になったことはありませんか?

「大河ドラマ検定」イメージビジュアル

「大河ドラマ検定」イメージビジュアル

チラッと問題をお見せします!

ところで、「大河ドラマ」という呼称の由来についてご存じですか?
もともとNHKは「大型娯楽時代劇」として放送を開始したのですが、第2作「赤穂浪士」より、“人の生涯の描く大河小説”になぞらえて、読売新聞が「大河ドラマ」と呼び始めました。後にその呼び名が定着して、シリーズ15周年の第15作「花神」の頃からはNHKも「大河ドラマ」の名称を用いることになったそうです。これが検定で出題されるかどうかは分かりませんが、いろいろ調べるうちに分かった「大河ドラマ豆知識」のひとつです。

というわけで、「どんな問題が出るのか?」について、少しお話します。
一番議論したのは、「出題範囲の広さ」です。今一番注目されているのは、なんと言っても放送中の「真田丸」でしょう。過去の作品になればなるほど記憶があいまいになりますし、古い作品は観たことがない方も多いと思います。かと言って、「大河ドラマ検定」と呼ぶ以上は、大河ドラマを広く網羅し、受験者にも手ごたえのあるものにしたい。いわば、大河ドラマを愛する皆さんへの「挑戦状」です。
そこで、今回実施する一番難しい2級(中級)は、第1作「花の生涯」から第55作「真田丸」までのすべてとハードルを高く上げ、初級の3級は、テレビ50年のNHK番組リクエスト「大河ドラマ部門」で1位になった第25作「独眼竜政宗」以降の比較的最近のものにしました。
どんな問題が出るのか気になっている皆さんに、ここで公式問題集からちょっとご紹介しますね。

<3級例題>

Q 第53作『軍師官兵衛』の主人公である黒田官兵衛が本拠としていた播磨の城はどれでしょう?
(1) 姫路城 (2) 三木城 (3) 有岡城 (4) 上月城

<2級例題>

Q 大河ドラマではこれまで13回放送されている「本能寺の変」ですが、「神か……神が死ぬか!」と叫びながら自刃した織田信長役を演じたのは誰でしょう?
(1) 高橋幸治 (2) 高橋英樹 (3) 渡哲也 (4) 反町隆史

答えはわかりましたか?
公式問題集から答えと解説をご紹介しましょう。

<3級例題の答えと解説>

黒田家は官兵衛の祖父・重隆の代から姫路城を本拠とし、羽柴秀吉の中国遠征が始まると、官兵衛は本丸を秀吉に譲って二の丸に移り住んだ。播磨が平定されると官兵衛は国府山城に移り、「関ヶ原の戦い」のあとは池田家や本多家などが城主を務めた。姫路城は江戸時代の大改修で「白鷺城」と呼ばれる名城となったが、官兵衛が城主だったころはもっと簡素な造りだった。
(正解は1 姫路城)

<2級例題の答えと解説>

「本能寺の変」における織田信長の最期は、作品によってそれぞれ特色が異なる。第35作『秀吉』では、渡哲也演じる信長が「神か……神が死ぬか!」と叫び、頸動脈を斬って果てている。また、大河ドラマ史上最も美しいといわれた反町隆史演じる信長(第41作『利家とまつ~加賀百万石物語~』)は、「さらばじゃ」のセリフとともに潔く散った。
(正解は3 渡哲也)

いかがですか? なかなか2級の問題は手ごわいでしょう?
ぜひ問題集で勉強して、受験してみてください。解説を読むと、大河ドラマや歴史について、より深く知ることができますよ。

「公式問題集」発売中です!

「公式問題集」発売中です!

「大河ドラマ検定」の目指すものとは?

「大河ドラマ検定」は、数多くの大河ドラマファン、時代劇ファン、歴史ファン、検定ファンの皆様に広く“大河ドラマ愛”を育んでいただき、毎年放送される作品と過去の名作も含めてNHK「大河ドラマ」を存分に楽しんでもらうために企画しました。
第1回「大河ドラマ検定」開催後は、受験して下さった大河ドラマファンの皆さんと一緒に、今後も楽しみを分かち合い、共有するためのファンクラブ「大河ドラマ倶楽部」のようなものも始められたらと思っています。現在検討中なのが、「大河ドラマの舞台 ご当地・ゆかりの地ツアー」や「大河ドラマ検定クイズグランプリ」などなど。いろいろ夢が膨らむ企画は、決まりましたら改めてお知らせします!

5月29日(日)の第1回「大河ドラマ検定」に一人でも多くの大河ドラマファンの方が挑戦してくださるよう、そしてこの検定をファンの皆さんと熱く楽しく長く続けていくことを夢見て、これからも頑張っていきたいと思います。
そうそう、合格者の方には「合格認定証」をもれなく贈呈します。額縁に入れて飾っていただけるようなデザインを検討しているので、楽しみにしていてください。そして、成績優秀の方は、何と「大河ドラマ・ストーリー『真田丸』完結編」(NHK出版刊)にお名前を掲載しちゃうという特典も! あなたの名前が載ることを目指して、ぜひぜひ、受験してみてください!

グローバル事業本部 イベント・映像展開 エグゼクティブ・プロデューサー 西川明輝(筆者)

筆者

(グローバル事業本部 イベント・映像展開 エグゼクティブ・プロデューサー 西川明輝)


大河ドラマ検定

2016年5月29日(日) 東京・大阪で開催
公式サイト http://www.kentei-uketsuke.com/taiga/

※大河ドラマ検定に関するプレスリリース
https://www.nhk-ep.co.jp/topics/release-taigadramakentei-151125/
https://www.nhk-ep.co.jp/topics/release-kenteikyozai-160224/