国や地域を越えて作品が受け入れられていくことを信じて。多様な現場で磨かれたプロデューサーの視点
ドラマプロデューサー 土橋 圭介
1993年にNHKへ入局し、編成、イベント、コンテンツ展開、アニメ制作など、幅広いジャンルを経験。
NHKエンタープライズには2度の出向を経て2024年入社し、現在はドラマ部でドラマや映画のプロデューサーを務める。多様な現場経験から、“誰と作品をつくるか”を何よりも重視する姿勢を貫き、企画から制作、さらに作品を社会へ届けるまでの現場を支えている。
NHKエンタープライズには2度の出向を経て2024年入社し、現在はドラマ部でドラマや映画のプロデューサーを務める。多様な現場経験から、“誰と作品をつくるか”を何よりも重視する姿勢を貫き、企画から制作、さらに作品を社会へ届けるまでの現場を支えている。
#1
これまでの経緯/
NEPに入社した理由
NHK入局してからキャリアに一貫性なく、雑多に仕事をしてきましたが、2000年代前半に、当時あったマルチメディア局というセクションで、ビデオ化や商品化など番組の放送外利用の展開を推進する仕事に携わりました。この時、放送以外の接触機会を増やすことが、テレビ番組の価値を高めることを実感し、NHKグループ各社の仕事に興味を持ち、出向を考えるようになりました。
2011年に出向。国際エミー賞最優秀アニメーション賞を受賞した宮﨑吾朗監督の「山賊の娘ローニャ」、庵野秀明さん率いるスタジオカラーの「龍の歯医者」(上海国際テレビ祭最優秀アニメーション賞)など数多くのアニメ番組をプロデューサーとして制作しました。
その後、NHKに一旦戻りますが、提案すれば何でもやらせてもらえる自由な環境と、放送以外の広がりや手応えもあって、2018年に再び出向を希望しました。2020年に黒沢清監督がベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した「スパイの妻」、「シン・エヴァンゲリオン」の制作過程を追った「プロフェッショナル仕事の流儀 庵野秀明SP」(2021年、ATP賞グランプリ&ドキュメンタリー部門最優秀賞)、スタジオジブリ制作の「アーヤと魔女」(カンヌ国際映画祭Official Selection2020)、人気VTuberたちが集結した「NHKバーチャルのど自慢」(2019年)などジャンルに縛られない仕事を重ねてきました。
2011年に出向。国際エミー賞最優秀アニメーション賞を受賞した宮﨑吾朗監督の「山賊の娘ローニャ」、庵野秀明さん率いるスタジオカラーの「龍の歯医者」(上海国際テレビ祭最優秀アニメーション賞)など数多くのアニメ番組をプロデューサーとして制作しました。
その後、NHKに一旦戻りますが、提案すれば何でもやらせてもらえる自由な環境と、放送以外の広がりや手応えもあって、2018年に再び出向を希望しました。2020年に黒沢清監督がベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した「スパイの妻」、「シン・エヴァンゲリオン」の制作過程を追った「プロフェッショナル仕事の流儀 庵野秀明SP」(2021年、ATP賞グランプリ&ドキュメンタリー部門最優秀賞)、スタジオジブリ制作の「アーヤと魔女」(カンヌ国際映画祭Official Selection2020)、人気VTuberたちが集結した「NHKバーチャルのど自慢」(2019年)などジャンルに縛られない仕事を重ねてきました。
#2
現在の
仕事内容と役割
2022年からはドラマ部に拾ってもらい、今に至ります。直近では、阿部寛さん主演の映画『ショウタイムセブン』そして高橋一生さん主演の映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』でプロデューサーを担当しました。現在は、2026年春公開予定映画の公開に向けての諸準備や宣伝、あとは先々の企画の準備などしています。
#3
制作現場で
感じる難しさ
企画の立ち上げから、完成した作品を観客に届けるまで、プロデューサーとしての仕事にはいろいろありますが、資金調達や事業全体を組み立てはNHKの中ではできないやり甲斐のある仕事ですが、なかなか慣れません。「このスケールの作品をつくりたい」と思っても、そもそも「このスケール」に見合う資金が集まらない時もありますし、映画だと興行収入の予測値から逆算して制作費は、これくらいと枠を決められてしまうことも多々あります。
現場が動き出してからは、限界や制限がある中で、監督やスタッフが求める理想にどれだけ近づけられるのか調整力が問われます。
あと事業の収支が黒字に転じるには、複数年かかることもあり、毎期、作品ごとの回収状況を集計・確認しては一喜一憂しています。
現場が動き出してからは、限界や制限がある中で、監督やスタッフが求める理想にどれだけ近づけられるのか調整力が問われます。
あと事業の収支が黒字に転じるには、複数年かかることもあり、毎期、作品ごとの回収状況を集計・確認しては一喜一憂しています。
#4
思い出深い
プロジェクト
高橋一生さん主演の「岸辺露伴は動かない」シリーズは、自分にとっては特別なプロジェクトです。監督の渡辺一貴さん(立ち上げ当時はまだ社員)と二人で集英社さんにドラマ化のお願いにお伺いしたのが、2018年秋。その後、脚本開発を経て、初めてドラマが放送されたのが2020年の年末でした。
荒木飛呂彦さんが描く、大人気シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ漫画を実写化するということは、世界中にいる目の肥えた原作ファンやアニメファンからの厳しいチェックが入るわけで、初回放送は本当に緊張しました。SNSの様子をウォッチしながらリアルタイムで放送を見ていましたが、結果は幸いにも概ね好評だったので、監督の渡辺さんと放送直後に胸を撫で下ろしたことを思い出します。その後は、ファンのみなさんからの温かい声援を受けて、ドラマはのべ9話、劇場版も第1弾の『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(2023年)に続いて、最新作の『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(2025年)へと続く長期シリーズになっています。
荒木飛呂彦さんが描く、大人気シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ漫画を実写化するということは、世界中にいる目の肥えた原作ファンやアニメファンからの厳しいチェックが入るわけで、初回放送は本当に緊張しました。SNSの様子をウォッチしながらリアルタイムで放送を見ていましたが、結果は幸いにも概ね好評だったので、監督の渡辺さんと放送直後に胸を撫で下ろしたことを思い出します。その後は、ファンのみなさんからの温かい声援を受けて、ドラマはのべ9話、劇場版も第1弾の『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(2023年)に続いて、最新作の『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(2025年)へと続く長期シリーズになっています。
#5
制作で最も
重視していること
「誰が作るか」「どんなチームで作るか」を大事にしています。同じ題材を扱っても、出来上がる作品が全く変わるので。良いチームが編成できて、スタッフ同士の化学反応が起きれば、自ずと良い作品になると信じています。
あと作品作りは「仕事」ですが、文化祭や学園祭の延長線上のような感覚もあります。仕事をしているのに、ビジネスっぽくないというのか。青臭いですが、互いに刺激し合って、楽しく一丸となって動くよう、チームに対しての細かなケアは大事だなと思います。うまく行かないことも多いですが…。
あと作品作りは「仕事」ですが、文化祭や学園祭の延長線上のような感覚もあります。仕事をしているのに、ビジネスっぽくないというのか。青臭いですが、互いに刺激し合って、楽しく一丸となって動くよう、チームに対しての細かなケアは大事だなと思います。うまく行かないことも多いですが…。
#6
やりがいを
感じる瞬間
目の前にいる人が喜んでくれる瞬間にやって良かったと思うことが多いです。
試写会や劇場の出口で、笑顔や、熱く語り合っている姿を見ると、やっぱり嬉しいですし、作って良かったなと思います。海外の公開で現地にお邪魔すると、熱烈な歓迎をファンの皆さんから受けます。言葉や文化の壁を越えて、自分たちの作った物語が受容されていくのは感慨深いです。
撮影がオールアップを迎えた時、全員の顔がほころぶ瞬間。そして撮影中の食事休憩も格別です。『懺悔室』のベネチア撮影では、全スタッフ・全キャストが毎昼、食堂に一斉に入って、料理が所狭しと並べられたテーブルを囲んでいました。頼んだ料理が出てこなかったり、わがまま言う人もいて「ランチ戦争」って呼んでいたのですが、日伊のスタッフ・キャストが入り混じって食べる光景は、ジブリ映画のようで、幸せを感じる瞬間でした。
試写会や劇場の出口で、笑顔や、熱く語り合っている姿を見ると、やっぱり嬉しいですし、作って良かったなと思います。海外の公開で現地にお邪魔すると、熱烈な歓迎をファンの皆さんから受けます。言葉や文化の壁を越えて、自分たちの作った物語が受容されていくのは感慨深いです。
撮影がオールアップを迎えた時、全員の顔がほころぶ瞬間。そして撮影中の食事休憩も格別です。『懺悔室』のベネチア撮影では、全スタッフ・全キャストが毎昼、食堂に一斉に入って、料理が所狭しと並べられたテーブルを囲んでいました。頼んだ料理が出てこなかったり、わがまま言う人もいて「ランチ戦争」って呼んでいたのですが、日伊のスタッフ・キャストが入り混じって食べる光景は、ジブリ映画のようで、幸せを感じる瞬間でした。
#7
これから
挑戦してみたいこと
自分が関わった作品が、国や地域を越えて受け入れられていくことや、世界中の人々に見てもらえること、そして、その海外の皆さんと交流できるのは、得難い経験です。海外のファンも含め、より多くの人の心に届くことを今後も目指したいです。
#8 NEPの強み/社風
NHKという超巨大で信頼感のある親会社をバックボーンに持ちながら、放送事業だけに留まらない幅広い事業領域で、自由で柔軟な発想で様々な挑戦できる身軽さが魅力であり、強みだと思います。NHKも人材の宝庫で面白い仕事がたくさんありますが、1万人規模の企業です。大き過ぎて全体がわかりにくいし、物事決めるのも大変です。
当社は、顔がわかる範囲に、様々なジャンルや領域のエキスパートがいて、フットワークよく連携しながら、NHKと同等かそれ以上のハイレベルな仕事ができる、理想的な創造環境が整えられていると思います。
当社は、顔がわかる範囲に、様々なジャンルや領域のエキスパートがいて、フットワークよく連携しながら、NHKと同等かそれ以上のハイレベルな仕事ができる、理想的な創造環境が整えられていると思います。
#9
採用候補者への
メッセージ
NHKグループの一員としての高い理想と使命感を持ちながら、個々の裁量を活かした多様な仕事ができる環境が整っています。
映像やメディアの業界で働きたいという気持ちがある人ならば、自分の適性に合った仕事を見つけられると思いますし、この業界でのキャリアアップにも繋げられると思います。
映像やメディアの業界で働きたいという気持ちがある人ならば、自分の適性に合った仕事を見つけられると思いますし、この業界でのキャリアアップにも繋げられると思います。
#10
クライアント様への
メッセージ
NHKエンタープライズは、多種多様なNHKの番組を作っていて、番組を作る過程で培われた専門性を持った多様な社員やスタッフ、そしてノウハウの蓄積があります。
映像制作だけではなく、映像やメディアを駆使しての様々な課題解決のご提案やサポートができると信じてます。
映像制作だけではなく、映像やメディアを駆使しての様々な課題解決のご提案やサポートができると信じてます。
プロフィール
土橋 圭介 (つちはし けいすけ)
NHKエンタープライズ ドラマ部 エグゼクティブプロデューサー。
1993年にNHK入局後、水戸放送局、名古屋放送局、マルチメディア局、放送総局アニメーション室、編成局に勤務。2011年〜2015年、2018年NHKエンタープライズへ出向後、2024年8月に入社。
2022年からドラマ部所属し、ドラマや映画など企画・制作している。
1993年にNHK入局後、水戸放送局、名古屋放送局、マルチメディア局、放送総局アニメーション室、編成局に勤務。2011年〜2015年、2018年NHKエンタープライズへ出向後、2024年8月に入社。
2022年からドラマ部所属し、ドラマや映画など企画・制作している。