大自然には「伝説」と呼んでいいような驚きの物語が眠っている…。そんな生きものたちの、いまだ知られざるドラマを発掘する、日曜夜7時半放送の「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」は、この4月、放送開始から10年目を迎えます。
栄えある第1回の放送は、2006年4月9日「古代魚が跳んだ!」と題し、1億年以上もほとんど姿を変えずにアマゾンに住み続けているアロワナという魚が主人公。体長1メートルもの巨体を躍らせて宙高くジャンプする秘密を探りました。
実はそれまでNHKの自然番組は、「地球ファミリー」「生きもの地球紀行」「地球! ふしぎ大自然」と、毎週月曜日の夜8時から45分の放送が18年にわたり続いてきました。月曜夜8時という時間は、仕事熱心で通勤時間の長いビジネスマンのお父さんたちは、まだ帰宅していないでしょう。日曜の夜でしたら、そんなお父さんも家にいるはずです。私たちは、まさに、家族そろって見ていただけるような番組を目指すことにしたのです。
以来、これまで放送した番組は特集を含め420本を超えました。「高さ10メートル、世界最大の高山植物、百年に一度の開花の瞬間」「水面を駆け抜ける謎のトカゲ、バシリスク」「絶滅したと思われていたクニマスの泳ぐ姿」「海底に描かれた謎のミステリーサークル」……。私たちが狙うのは、こうした誰も見たことのない「決定的瞬間」です。
番組のホームページには、毎回、たくさんのメールが寄せられるほか、かわいい生きもののイラストを描いて送ってくれる子、紙をつなげて、なんと18メートルの実物大のダイオウイカの模型を作ってくれた子もいます。番組の感想文をまとめた文集を送ってくれた小学校もありました。月曜夜8時に放送していたときは、どちらかというと、自然や生きものが元々好きだという方が多かったように思います。それに対し、今は、こうした「自然番組」の面白さに初めて気づいた、という人が増えたような気もしています。
チャールズ・ダーウィンが「進化論」を発表し、世界に衝撃を与えたのは、今からおよそ150年前のこと。私たちの番組も「21世紀のダーウィン」たらんと、この瞬間も世界各地で生きものたちの驚きの姿を追っています。
「ダーウィンが来た!」今年もぜひご注目ください。
「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」
毎週日曜 夜7:30からNHK総合テレビで放送中
ホームページ:http://www.nhk.or.jp/darwin/
4月の放送予定
4月5日 「密着! 母ライオン 危険な2か月」(ザンビア)
4月19日「海鳥ペンギン 森の 珍 子育て」(ニュージーランド)
4月26日「大都会にアユの楽園!? 多摩川」