俳優・井浦新さんと旅する“アジアハイウェイ”

カメラを持つ井浦新1959年に国連が提唱し、現在はアジア32か国を結ぶ幹線道路網「アジアハイウェイ」。西の端はトルコ、東の端は東京・日本橋。総延長13万kmにもおよぶその行程には、戦禍の記憶や新たな息吹、急速に発展する都市の姿、国境を越えて行き交う商人の姿など、“アジアのいま”があります。
「旅は自らのエネルギー」と語る俳優・井浦新さんがアジアハイウェイを旅して、独自の感性で変貌し続けるアジアを見つめる“現代史紀行ドキュメンタリー”のシリーズが始まりました。その名は、「井浦新 アジアハイウェイを行く」。
井浦さんと一緒にアジアハイウェイを旅しながら、激動アジアの空気を吸い込んでみてください。

第2集 「知られざるイスラム大国」~イラン~ 5月9日(土) NHK BSプレミアム 夜9:00~10:29

「テロ支援国家」、「核兵器開発疑惑」といったニュースが伝えられるイランとは、一体どのような国なのでしょうか。そんな疑問を抱きながら井浦新さんの旅は、始まりました。

首都テヘランで目に飛び込んできたのは、巨大なショッピングセンターに溢れる世界中の商品や華やかなファッションで颯爽と歩く若い女性たち。日本と変わらない光景に、それまで持っていたネガティブなイメージは、覆されます。

テヘランバザール

テヘランバザール

旅が進むに連れてイランの不思議な魅力に引き込まれ、やがて井浦さんは、国際的に孤立してもなお、信念を貫くイランの人々の強さの源を垣間見ます。それは、古都イスファハンで噛み締めた長い歴史と伝統に裏打ちされたペルシャ人の誇り。そして、イランの人々にとって最も大切な巡礼地のマシャドで目撃した、イスラム教シーア派の人々の深い信仰心です。

モスクの天井を見上げる井浦新

モスクの天井を見上げる井浦新さん

「イランで一番強く感じたのは人の温かさ、寛容さ。イランで撮った写真は圧倒的に人、僕自身が撮らされている感じかした」と語る井浦さん、その独特の感性が、知られざるイランの素顔を鮮やかに切り取っていきます。

シリーズの制作にあたってスタッフが常に苦しんでいるのは、“旅感”と“情報の深み”のバランスです。俳優の旅という“街歩き的なスタイル”を取りながら、その裏側にある“社会や時代を見つめる”という方法に挑戦しているこの番組、ある場所や一人を深く掘り下げれば旅感が失われ、一方で、街歩き的な印象が強くなると表層的になり、激動のアジアの“いま”は、見えこないからです。
壁にぶつかった時、私たちが基点にしているのは、井浦さんの言葉です。「24時間どんな場面を撮っても構わない」と完全に素の状態で臨んで下さっている井浦さんは、見るもの全て、出会う人全てに対して、先入観なく真正面から真摯に向き合っています。大きな時代のうねりの中で、何が変わり、何は変わらないのか。人々はどう生き、どこへ向かおうとしているのか。このシリーズは、井浦さんの口をついて出て来る言葉を頼りに、アジアハイウェイが映し出す“アジアのいま”を見つめていきます。

 

04ロゴ

 

 

 

「ザ・プレミアム 井浦新 アジアハイウェイを行く」(NHK BSプレミアム)
番組ホームページ
http://www.nhk.or.jp/arataahw/

第2集 「知られざるイスラム大国」~イラン~
5月9日(土) 夜9:00~10:29

シリーズでは、89分版に加えて、5分、15分、44分版も放送します。NHK BSプレミアムにチャンネルを合わせると、この番組にバッタリ出会い、エキゾチックなテーマ曲の感染者になってしまうかも知れません。
ぜひ、BSプレミアムにチャンネルを合わせてみてください。