日本初の4KCG人体映像アーカイブ 「Body – the inside story 私たちのカラダ」 映像提供を開始

出来たばかりの血管に赤血球が流れ込む瞬間

出来たばかりの血管に赤血球が流れ込む瞬間(「毛細血管」より)

当社は、日本で初めて4KCGで制作・蓄積した人間の体内の映像アーカイブ「Body – the inside story 私たちのカラダ」を、6月1日に国内外向けに販売開始いたします。販売する映像は、「生殖器」「胃」「小腸」「腸内細菌」「脳」「毛細血管」を4KCG化したものです。既に制作した映像のフッテージを販売するとともに、お客様の要望に応じて、モデリングデータからカスタマイズして映像制作も行います。

「Body – the inside story 私たちのカラダ」は、2015年に創立30周年を迎えた当社の記念事業として、4KCGの制作を開始しました。2015年9月には「生殖器」「胃」「小腸」「腸内細菌」「脳」「毛細血管」の6つのCG映像のラインナップを完成し、さらにそのCG映像を元に4Kコンテンツ(番組)を完成させました。今回販売を開始するのは、これら6つの臓器や器官等を映像化した4KCGです。
BS波による4K・8Kの試験放送を8月に控え、4Kコンテンツへのニーズは高まっています。また、高まる健康への関心を背景に、このアーカイブを活用したコンテンツの制作が期待されます。こうしたニーズに応えるとともに、順次、アーカイブの種類・量ともに拡張していく計画です。

アーカイブの大きな特徴は次の2点です。

1)「計測データに基づいた、忠実な再現」

CGは、MRI(核磁気共鳴画像法)やCTスキャン(コンピューター断層撮影)などで計測した実際の体内データを元に制作しました。こうしたビッグデータを当社独自の技術によりCG化(モデリング)し、さらに医師等の協力を得て、色合いや質感、動きなどに至るまで、体内の臓器などの営みを忠実に再現し、描きました。

2)「感動を誘う、私たちのカラダのストーリー」

生命の誕生や臓器の活動など、私たちのカラダの中の活動には神秘のドラマがあります。そのドラマに目を向け、感動を誘うことを目指しました。当社が数多くの番組制作で培った制作力によって、忠実な人体の再現をもとに感動的なストーリーとして映像化しました。

今回の提供開始に先立ち、昨年12月に放送されたNHK BSプレミアム「カラダのヒミツ ~美と若さの新常識」に一部のフッテージを提供しました。視聴者からは「美や健康の裏側にある体内のメカニズムを知りたい」という声が多く寄せられ、人体の営みへの関心の高さが浮き彫りになりました。
4Kの分野では、すでにVODサービスやスカパー!による放送が商用化され、さらにBS波による4K・8K放送が8月に開始されます。また、4Kによるデジタルサイネージも徐々に増加しつつあり、こうした環境で放送・上映される4Kコンテンツの充実に寄与したいと考えています。科学館などの学習施設向けコンテンツにも応用が可能です。
また、学校教育の現場では、2016年に義務教育のすべての教科でデジタル教科書の導入が始まりました。当社はデジタル教科書や、DVDによる映像教材の制作を手がけます。「Body」アーカイブスによって、理科や生物の高いクオリティーのデジタル教科書、DVD教材の制作が可能です。
さらに、産業分野では、4K機器の開発に携わる機器メーカーや、食品・飲料メーカーや医薬品・化粧品メーカーなど、健康情報の発信を必要とする分野での活用を見据えています。

映像の提供方法・料金

1)フッテージ提供

既に制作したCG映像を、秒単位でご提供(ライセンス)します。
※ライセンス料の例(国内向け4K放送の場合):
メディア別基本料金20,000円+秒単価9,000円+実費(試写料金、複製費、メディア費等)
※未発表映像のライセンス料は、別途お見積もりします。

2)モデリングデータ・元データからの映像制作

オーダーメイドで映像制作します。計測データに基づいて制作するため、ゼロから映像を制作するのに比べ、同じコストで圧倒的に高い品質の映像をご利用いただけるメリットがあります。
※なお、4KCGをもとに当社がこれまでに制作したコンテンツ(番組)もご提供いたします。
相手先のご要望、上映方法、配信方法、媒体、視聴者数などによってお見積もりします。

ラインナップ(2016年5月現在)

1. 生殖器

生殖器生命現象の中でも最も感動を呼び、最も大きなドラマである「生命誕生」。性ホルモンにより目覚め、体内の知られざる秘境で変化を遂げる「卵細胞」。未知の惑星のような卵巣の外の空間へ飛び出す「排卵の瞬間」。無数の精子の中からたった1つ出会う奇跡の「受精」。樹木のような美しい胎盤に育まれ人体へと変貌を遂げる命のドラマ。

2. 胃

胃最新の画像技術「シネMRI」の連続データから、脈打ち躍動する胃の消化プロセスを、初めて三次元で再現。壁を波打たせ、食べ物を細かくすりつぶす「蠕動(ぜんどう)運動」の刻々と変化する姿。大量の食物を一気に食べる“フード・ファイター”の胃袋の、驚異の三次元の動き。

3. 小腸

小腸ダブルバルーン内視鏡や電子顕微鏡などの最新データから、「消化と吸収」の最前線を探検。まるで楽園のような小腸のピンクのじゅうたんは、一つひとつに毛細血管が走る500万本の“絨毛”。その千分の1の世界には、分子にまで分解する“微絨毛”。

4. 腸内細菌

腸内細菌100 兆以上と言われる腸内細菌が暮らす生態系「腸内フローラ」。消化の働きを助ける細菌、免疫を正常化させる細菌、自閉症を改善させる細菌など、カラダのコントロールに関わる腸内細菌の働き。

5. 脳

脳三重の膜と液体という堅牢なシェルターで包まれる、精緻な防衛構造を持つ脳。1 日に500ミリリットルも湧き出し、絶えず脳内に水流を作り、脳内の老廃物を排出する「脳脊髄液」。
神経細胞から伸びる繊維の束のネットワークを立体的に可視化。

6. 毛細血管

毛細血管全身の血管の99%を占める太さ200分の1ミリの毛細血管。その血管自身の誕生のドラマ、「血管新生」の物語をミクロの世界で再現。VEGFというSOSの信号が組織内に放たれると、様々な細胞が自らの姿を変化させ、血管を伸ばす命の営み。

「Body – the inside story 私たちのカラダ」ホームページ

http://bodytokyo.jp/