目指せアジアのカラオケチャンピオン! のど自慢大会がフィリピンでスタート!

KARAOKE(カラオケ)と言えば、今や英語の辞書にも載る国際語。「歌は国境を越える」と言うだけあって、歌を楽しむ心は世界共通です。そのKARAOKEで盛り上がろうという催しが、現在アジア各地で開催中! 初回、フィリピン大会で見た若いアジア人たちの“激唱”を、松坂プロデューサーがリポートします。


今年初めて開催される「アジアカラオケのど自慢2015」が、10月3、4日の2日間、フィリピン・マニラで開幕しました。アジアの“のど自慢”たちが、日本の歌を日本語で歌って、チャンピオンの座を競う大会です。開催地は、マニラのほか、ベトナムのホーチミン、香港、そしてインドネシアのジャカルタ4か所で予定されています。

フィリピン大会の決勝出場者たち。画面には「KARAOKE」の文字が!

フィリピン大会の決勝出場者たち。画面には「KARAOKE」の文字が!

この大会には、挑戦者がついつい熱くなってしまう要素が、たくさん盛り込まれています。
まず、歌の審査結果が、歌った直後に数字で発表されること。これは、ご存知、カラオケ機器の精密採点機能を審査に採用しているからで、採点は、小数点以下3桁までカウントします。そのため、接戦になればなるほど、挑戦者の緊張は高まり、会場は白熱します。
そのうえ、優勝者と審査員特別賞受賞者には、東京で開かれる“アジアNo.1”を決める大会の出場権、つまり「日本旅行」という豪華賞品が、大会スポンサーから贈られます。だから、選曲も、キー選びも、超真剣なんです。
さらに、この模様が、日本の放送局・日本国際放送で、なんと世界150か国にテレビ放送されるのです。もうここまでくると、挑戦者はいっぱいいっぱい。平常心ではいられません。
熱い挑戦者のキモチが高まって、会場は異様な盛り上がり。エキサイティングな大会となりました。

集まれ! フィリピンのコスプレイヤーたち

迎えた第1回フィリピン大会。ステージには、アニメや漫画のコスプレイヤーがずらりと並びました。というのも、今回の大会は、フィリピンのコスプレイヤーが中心となって運営するオンライン・コミュニティCosplay.ph(コスプレイ・ドット・ピーエイチ)が主催するイベント「Cosplay Mania」の会場で開催したからです。

出場者は、大会1か月前にオープンしたホームページで募集しました。そこに、アニメソングを中心にした楽曲リストを掲載。コスプレイヤーに人気で、会場が大盛り上がりすること間違いなしのアニメ「ナルト」のオープニング曲『Go!!!』や、過去のイベントでもリクエストが多く、会場で何回も聞く羽目になる(笑)アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の劇中歌『God Knows』、さらに定番「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲『残酷な天使のテーゼ』などを含む50曲をリストアップしました。
日本人でも歌えるのかアヤシイのに、本当にアジアの人たちが日本語で歌えるの? と思う方もいらっしゃるかもしれません。安心してください。そこは日本のハイテク・カラオケマシーンです。この50曲には、画面にローマ字で日本語の歌詞が表示されるようになっているのです!

画面には日本語の歌詞がローマ字で表示されます

画面には日本語の歌詞がローマ字で表示されます

ネットでの反応は上々! そしてFacebookを立ち上げたワケは?

アニメファンに絞って応募を募った私たちのねらいは大当たり、ホームページを開くや否や、参加希望のメールが続々と寄せられました。
「リストにないこのアニメの曲を歌いたい」「申し込んだ曲を変更したい」等々。応募者の真剣な思いや、はやる気持ちがひしひしと伝わってきます。

MC担当のレイ・マストロジョバンニ君 Facebookでも大活躍

MC担当のレイ・マストロジョバンニ君 Facebookでも大活躍

大会直前には、Facebookページも立ち上げました。アジア圏はSNS、特にFacebookを利用する人が多いのだそうです。Facebookでは、MC担当のレイ君が、本番までのワクワクした楽しい時間を“友達”とシェアして盛り上げました。けれど、実はこれには、別の目的もありました。フィリピンは交通事情が悪く、遅刻が当然のお国柄。ステージの進捗状況をマメにアップして“友達”を引き寄せることで、「時間どおり確実に来てね」という運営側の切実な思いを込めたのでした。

 

 

 “のど自慢荒らし”現る!

いよいよ本番当日。会場となった「モール・オブ・アジアSMXコンベンションセンター」には、多くのアニメファン、ゲームファンが集まりました。「カラオケのど自慢」の応募者は160人、このうち抽選で85人が2日間の予選会にチャレンジし、12人が決勝のステージに進出しました。

アニメ・漫画・ゲームファンが大集合!

アニメ・漫画・ゲームファンが大集合!

コスプレイヤーたちが思い思いの衣装で熱唱しました!

コスプレイヤーたちが思い思いの衣装で熱唱しました!

予選会で会場を大いに沸かせたのは、アニメ「ボルテスV」のエンディング曲『父を求めて』を歌った青年です。このアニメは、37年前、フィリピンで空前の大ヒットを記録した日本のテレビアニメで、子どもたちのあまりの熱中ぶりに、当時のマルコス政権が放送禁止にしたほどだったそうです。
参加者の半数以上を18~24歳の若者たちが占めるこのイベントで、こんなに昔の曲が歌われ、会場が熱狂の渦に包まれたことに、アニメの息の長さと、コスプレイベントの自由な空気を感じました。

「ボルテスV」の曲で会場は大盛り上がり

「ボルテスV」の曲で会場は大盛り上がり

そしてついに迎えた決勝戦。ステージ前に300人近くの観客が集まり、会場は熱気に包まれました。予選会では得意の曲で勝負に出た人が、決勝戦では違う曲を歌って失敗したり、同じ曲を歌ったのに点数が下がったりと、思うように歌えなかった人が続出。そんななか、優勝を勝ち取ったのは、予選会で絢香の『三日月』を歌って高得点をマークしたメイチェルさん。決勝戦ではMAY’Sの『君に届け』を歌い上げ、見事、優勝しました。
聞くところによると、彼女は今年の在フィリピン日本大使館のカラオケ大会で優勝した人物とのこと。コスプレイヤーたちにとっては、思わぬ強敵が現われて、日本への夢は打ち砕かれてしまいました。でも「今度こそは!」と、次回の開催に期待を寄せてくれています。スタッフ一同、彼らの熱い思いを胸に、マニラを後にしました。

決勝戦で 会場の熱気は最高潮に

決勝戦で 会場の熱気は最高潮に

左から、特別賞のヨナさん、優勝者のメイチェルさん

左から、特別賞のヨナさん、優勝者のメイチェルさん

大会の模様は、11月9日(月)日本国際放送(JIB)で放送されます。
インターネットのストリーミングでも視聴可能です!
アドレスは、http://www.jibtv.com/

ぜひ、ご覧ください!

「アジアカラオケのど自慢2015」運営メンバーとスポンサーのみなさん(筆者は前列右から2人目)

「アジアカラオケのど自慢2015」運営メンバーとスポンサーのみなさん(筆者は前列右から2人目)

(制作本部 番組開発 エグゼクティブ・プロデューサー 松坂華子)


「アジアカラオケのど自慢2015」
公式サイト:https://a-k-nodojiman.com/

※今後の大会:
2015年11月14日(土)、15日(日) ベトナム大会
2016年1月30日(土)、31日(日) 香港大会
2016年 インドネシア大会